おちょやん 第8週「あなたにうちの何がわかんねん!」の感想
良かったですね第8週。最初はちょっと心配でしたけど。
千代とテルヲの関係描写に何回目だよとうんざりしつつも、毒親と恋愛の関係を描くためには必要なフリだったわけです。
木曜日と金曜日が本番です。
光属性の小暮さんと闇属性の一平が対比的に描かれていましたね。
一平の唐突な登場に、おおくの視聴者は「ご都合主義か!?」と身構えるわけです。まあ、来週をごらんなさい。おそらく道頓堀劇団の座長なりを一平がつとめるのでしょう。「お前まだ親父にとらわれてるんか」という発言は、男・一平として大好きな千代に送った愛の言葉であり、それと同時に座長として千代に向けた励ましの言葉でもあるのです。胸を打ちますよ。
しかし、なんといっても今週は小暮さんですね。小暮ロスです。
千代は月明りに向かってやさしく言うわけですよ「母さん、小暮さんええ人やで」。彼女にとっては月=光=母≒小暮さん。母と小暮さんは光の世界の住民なんです。
どのシーンでも小暮さんにひたすら照明を当てています。必死に必死に千代を光に導こうとしているわけです。そういう演出なんです。でも闇堕ちするんです。一平には勝てなかったよ・・・。
ネットでは、小暮さんの方もナヨナヨくんだよねなんてDISられていたんですけど、苦手なお酒を飲んで千代ちゃんをビール売り一位にする姿をごらんなさい。なんとも男気があるじゃないか。将来映画館とか切り盛りしてたらいいなあ、なんてツイートもありましたけど、そうなったら最高ですね。
ぼくがおちょやんを気に入ってるところは演技・演出なんですけど、ストーリーについてもよき味を感じています。
ビールを飲めない人が飲むようなことが果たして男気なのかとか、現代でいえばキャバクラの女給喫茶をいい風に描くのは好ましいのかとか。そういった疑問と、シスターフッド的な描写との間で、ポリコレのあっちとこっちを反復横跳びするような所が好きですね。
ネット上だとおちょやんは評判悪いですね。
悲しいことですが、テルヲをねちねちと描写したりと視聴者にウケが悪いのは詮のないことです。でも、ぼくにとってはここ十年で一番のドラマですね、ええ。
展開次第では手のひら返すかもしれませんけど・・・、さいごまで付き合いますよ。